友達からお金を借りることは、一時的な金銭的困難を乗り越えるための選択肢のひとつです。
しかし、適切な方法でお願いし、計画的に返済しなければ、信頼関係にヒビが入る可能性があります。
この記事では、友達からお金を借りる際のマナーや上手な借り方について詳しく解説します。
監修
弁護士法人サンク総合法律事務所
弁護士 河野 孝洋
友達からお金を借りる前に知っておくべきこと
消費者金融からの借金と比べると友達からのほうが手軽にお金を借りやすくはありますが、借金に変わりはありません。
お金の貸し借りが原因で大切な友達を失う可能性があるため、友達からの借金を安易に捉えるのは危険です。
しかし、どうしてもお金が必要なタイミングはあるもの。
友達にお金を借りる際は、貸し手である友達を後悔させないよう、友達同士の借金が持つメリット・デメリットを把握しておくことが大切です。
借りる金額や返済期間を決める考え方についても説明しているので、お金を借りる前にぜひ参考にしてください。
友達に借りることのメリット
友達にお金を借りる場合、消費者金融とは違って書類による手続きや書類審査はありません。
友達が承諾してくれればすぐに借りられるため、急にお金が必要な時でも資金を確保できます。
返済期間や利息についても、友達ならあなたの状況を考慮したうえで設定してくれるはずです。
期間を長くしてくれたり、利息を設けなかったりと無理なく返済できるように調整し、経済的・精神的な負担を軽減してくれるでしょう。
友達に借りることのデメリット
「お金を貸してほしい」と頼むだけでも友達からの信頼を損ない、関係が悪化するリスクがあります。
大金を友達から借りるのは気が引けますし、一個人から借りられる金額には限りがあるでしょう。
また、友人間での借金は口約束で行われるケースが多く、後になって返済期限や金額の食い違いが生じることもあります。
この認識のズレによるトラブルは関係性がこじれるだけでなく、最悪の場合には裁判沙汰になる恐れもあります。
借りる金額と返済期間の設定方法
友達からお金を借りる際は毎月の収入と支出を計算し、自分の返済能力を考慮したうえで無理のない金額を決めましょう。
また、借りる金額は友達が過度に負担を感じない程度にする配慮も必要です。
自分ならいくらまで貸せるのかがひとつの目安になるでしょう。
返済期間が曖昧だと後々トラブルの原因になるため、返済日は具体的な日付を設定しましょう。
安定して返済するためには、給料日を返済日に設定するのがおすすめです。
借りる金額と返済期間が決まった後は、口約束で終わらせずに文章として残しておきましょう。
友達から借金をする前にできること
友達同士の借金は、大切な友人に心理的にも経済的にも負担をかける行為です。
友達にお金の相談をする前に、家族に相談する、アルバイトや副業で収入を増やす、不用品を売るなどの方法を試してみましょう。
あなたが努力した結果お金が足りない状況であれば、友達からの協力も得やすくなるはずです。
家族に借りる
友達に借金をする前に、家族への相談を優先すべきでしょう。
家族だからこそ助けたいと考え、親身になってサポートしてくれるでしょう。
お金が必要な理由を正直に伝えれば、理由によっては多少寛容に受け止めてもらえる可能性もあります。
家族であれば、借りたお金を返す際に利息が発生しない場合が多く、返済期限も柔軟に設定できるでしょう。
ただし、家族だからといって無計画に借りるのは避けるべきです。
しっかり返済計画を立てた上で借りるようにし、感謝の気持ちを忘れないようにしてください。
アルバイトや副業をする
お金が必要な期日までに時間がある場合は、単発・短期のアルバイトや副業でお金を調達するのも一手です。
平日は仕事で忙しい会社員でも、週末稼働が多いイベントスタッフや夜間倉庫内作業などであれば時間を工面しやすいでしょう。
給料が日払いや週払いで支払われる場合もあるため、一度求人サイトやアプリをチェックしてみてください。
アルバイトや副業は自力で稼ぐため誰にも迷惑をかけない方法ですが、働く時間を増やすには体力や時間に余裕が必要です。
無理をして体を壊すという結果にならないように注意しましょう。
持っているものを売る
ハイブランドの時計や財布などを所有している場合は、売却も視野に入れましょう。
使わなくなったギターやバイク・ゲームソフトなど、思い入れのある品は手元に残したいものですが、背に腹は代えられません。
メルカリやラクマなどのフリマアプリを使えば、質屋やリサイクルショップに持ち込むより高い値段で売れるケースもあります。
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友達から借金をする際のマナーと方法
友達に借金をお願いする際は借りる人も緊張しますが、相談を持ちかけられる側もデリケートになっています。
お金の問題は人間関係に大きな影響を与える可能性があるため、相手に対して誠意を持った対応が必要です。
友達を不快にさせない態度を心がけて具体的な返済計画を提示し、「困っているなら仕方ない」と納得してもらえるように相談しましょう。
また、お金の貸し借りは書面がなくても成立しますが、後々のトラブル防止のためにも借用書を交わすのが理想的です。
以下では、お願いの仕方や書類作成の重要性・作成方法を解説しています。
借りる際の適切なお願いの方法
友達からお金を借りる時は理由を正直に伝えて、直接会ってお願いしましょう。
お金が必要になった理由を正直かつ具体的に説明すれば誠意が伝わり、お金を借りられる可能性が高くなります。
嘘はいけません。
友達関係が壊れるだけでなく、詐欺罪に問われる可能性もあります。
可能であれば直接会って理由を説明するのが理想的です。
面と向かっての借金のお願いは言い出しにくいものですが、誠実さが伝わりやすく信頼してもらいやすくなります。
距離が遠い場合は、メールよりも電話で直接話すほうが良い結果に繋がりやすいでしょう。
お願いする時は貸して欲しい理由だけでなく、希望金額やどのように返済していくかも明確に伝えてください。
「確実に返してくれそうだ」と友達が安心できれば、お金を貸してもらえる可能性は高くなるでしょう。
借用書の重要性
少額の貸し借りでも借用書の作成をおすすめします。
借金の証拠となりますし、あなたの返済への意欲が相手へ明確に伝わり、友達の不安を軽減できるでしょう。
お互いの認識のズレによるトラブルを防ぐ効果も期待できます。
借用書の書き方と必要な項目
借用書に統一の書式はありませんが、主に以下を記載します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| タイトル | 「借用書」と明記 |
| 借入日 | お金を実際に受け取った日にちを記載 |
| 金額 | 改ざん防止のため大字 (壱弐参…といった複雑な記述の漢数字)で記載 |
| 返済期限 | 具体的な日にちを記載 |
| 返済方法 | 一括や分割、銀行振り込み、手渡しなど |
| 利息の有無 | 法律で定められた上限金利内で利息を設定 |
| 利率 | 利率を定めていない場合は法定利率の3%が適応 |
| 貸主と借主の署名・押印 | 印刷ではなく署名が望ましい |
インターネット上に多数の無料テンプレートがありますので、利用するとよいでしょう。
借用書が1万円以上の金額を扱う場合、税法上、収入印紙の貼付が義務付けられています(収入印紙の額は借金の額に比例して高くなります)。
貼らない場合には罰則が適用される可能性があるため注意しましょう。
友達との信頼関係を守るための書面契約
借金で友達関係に支障をきたさないためには書面契約が効果的です。
口約束だけで済ませると後になって意見が食い違ったり誤解が生じたりする可能性がありますが、書面があるとそのリスクを大幅に減らせます。
また、借用書を作成する際には相手に負担を感じさせないよう、話し合いをしながら進めましょう。
お互いが納得した内容で契約を結び、友人関係を損なうことなく安心してお金の貸し借りができます。
借用書を作成する行動自体が相手への思いやりと誠意の表れでもあるため、貸し借りが原因の友人関係の悪化を防げるでしょう。
友人への借金の返済方法と注意点
借りたお金は当然、期日までに返済する必要があります。
そのためにも、返済期間が長期に渡る場合は無理なく返済するための計画が重要です。気合だけに頼らず、確実に返済するための工夫を行いましょう。
以下では、借りたお金の計画的な返済方法や返済時に避けるべきトラブルについて解説します。
計画的に返済するための方法
返済期間や金額をあらためて確認し、月々の収入や支出を考慮して無理のない返済スケジュールを立てましょう。
毎月いくらずつ返済するのか、ボーナスや臨時収入がある場合はその一部を返済に充てるなど、具体的なプランを作成します。
返済がはじまったら、家計簿アプリ等で管理する、返済日を忘れないようにカレンダーに印を入れる、スマホのリマインダーを設定するなどの工夫をしましょう。
銀行の振込予約や定額自動送金なども、事前に設定した日に自動で振込をしてくれるので安心です。
返済を振込で行う場合は、手続き完了と同時に友達への報告を忘れないようにしましょう。
返済時に避けるべきトラブル
返済金額の不足や返済遅れは絶対に避けてください。
相手は信頼してお金を貸しているにもかかわらず、返済が滞るとあなたに裏切られた気持ちになるでしょう。
特に事前連絡もなく期日に遅れると、これまで通りの関係性の維持は難しくなるはずです。
どうしても返済が難しい場合は事前に友達に連絡し、謝罪したうえでいつまでに返済できるかや代替案を提示するといった誠実な対応が求められます。
無理のある返済計画を立ててしまっているのであれば、現実的な返済計画を考え、立て直しの相談をしましょう。
気まずいからと黙っているのはNGです。
借りた後のフォローアップ
貸金業者から借金をした場合は、返済さえすればその後の付き合いは必要ありません。一方、友達から借金をした場合は、借金の返済だけでなく今後の友達関係を維持するための努力が必要です。
友達とお金の貸し借りをした後には、どうしても関係性の変化が生じるでしょう。
借りた後にどのような行動をとるべきなのか、友達関係を維持するための方法を下記にまとめました。
感謝の意を伝える
当然のマナーですが、お金を工面してもらったらまずは感謝の気持ちを伝えましょう。
ただ「助かった」と伝えるだけでなく、「おかげで○○○の支払いができた」など、友達がお金を貸してくれたおかげで具体的にどう助かったのか伝えるのが理想的です。
お金を借りた直後だけでなく、返済時にもあらためて友達にお礼をしましょう。
ビールや菓子折りなど、友達が喜んでくれそうなお礼の品を添えると、あなたの感謝や友達を大切に思う気持ちがさらに伝わります。
無事にピンチを乗り越え、深く感謝している思いが伝われば、「あの時お金を貸して良かった」と思ってくれるかもしれません。
良好な関係を維持するために、照れくさくても友達への感謝は口に出して伝える姿勢が大切です。
返済後も友達関係を維持する
お金の貸し借りは人間関係に大きな影響を与えます。
返済が終わっても借りた側は後ろめたさを感じ、連絡をためらってしまいがちです。
貸した友達も「また借金のお願いをされるかも」と不安がよぎるケースもあるでしょう。
しかし、双方ともに連絡を取らずにいると、知らぬ間に疎遠になってしまうものです。
関係が冷え切ってしまうと、友達もお金を貸した行動を後悔してしまいます。
自分が困った時に助けてくれる良い友達に恵まれたのですから、返済後もこれまで通りの付き合いを続けたいものです。
返済後も過度に遠慮せずに連絡をとり、会う機会を作り、以前と変わらず友達関係を続けたいという気持ちを言葉や行動で伝えていきましょう。
まとめ
緊急でお金が必要な時、友達からお金を借りることが頭をよぎった経験は誰しもあるのではないでしょうか。
しかし、友達だからといって安易に行動に移してはいけません。
お金の問題はとてもデリケートなため、お金を借りたことで関係性にヒビが入るリスクがあります。
友達関係を維持するためには、確実に返すための返済計画と誠実な対応が大切です。大切な存在を失う事態にならないよう、慎重に行動しましょう。