
任意整理をすると、債権者と和解した後に、一般的には数年間支払いを行うことになります。そして、その支払いを終えると「完済証明書」という書類が送られてくることがあります。
完済証明書とはいったいどのような書類なのでしょうか。また、どこに送られてくるものなのかも気になります。
今回は借金を完済した場合に送られてくる完済証明書について解説します。
- 完済証明書は債権者が発行する書類で、借金を全額返済したという内容の証明書
- 和解後の支払いを弁護士事務所に代行してもらっている場合、完済証明書は基本的には弁護士事務所に届く
- 和解後の支払いを自分でしている方で家族に手続きを内緒にしたい場合、債権者に郵送先を自宅以外にしてもらえないか相談しよう
監修
弁護士法人サンク総合法律事務所
代表弁護士 樋口 卓也
完済証明書とは
任意整理は、債権者(消費者金融などの借入先)と直接交渉をして借金を減額してもらう手続きです。
任意整理は分割払いを前提とする手続きですので、過払い金が発生する場合を除いて、一般的には、債権者と和解をした後に、数年間返済が続きます。
そして、その最後の支払いをした時点で、借金がすべて支払い済みになったという扱いになります。
このすべて支払い済みになった時点、つまり、完済時点において、「完済証明書」が送られてきます。
完済証明書とは、債権者が発行する書類で、借金が全額返済されたという内容の証明書です。
完済証明書があれば、当該返済先において自分名義ではそれ以上借金返済義務がないということを証明することが出来ます。
もし万が一、後から債権者が「まだ支払いが残っている」などと主張してきた場合も、完済証明書があれば、その時点ではもう返済義務がないことを証明できます。
ちなみに、個人再生で再生計画案通りの支払いを終えた場合には、完済証明書は送らない対応を取られることが多いです。
任意整理でも、完済証明書ではなく、金銭消費貸借契約書の原本を送付してくる債権者もいます。
消費者金融などの場合には契約書原本を返還してくることが多いですが、クレジットカード契約などの場合には契約書原本がないことが多いので、完済証明書が送られてくることが一般的です。
完済証明書はどこに送られるのか
和解後の支払いを終えた場合の完済証明書は、どこに送られてくるのかという質問がよくあります。
これに対する回答は、「依頼した事務所に届くケースと債務者の自宅に届くケースがある」ということになります。
和解後の支払いを弁護士に代行依頼(毎月お金を弁護士事務所に預けて、債権者に支払ってもらう方法)しているケースなどでは、その弁護士事務所に届きますし、債務者が自分で支払いをして遅延連絡などの連絡先も債務者本人にしている場合には、完済証明書も債務者本人に届きます。
家族に秘密にしている場合の対処法
借金問題や任意整理手続きをしたことを家族に秘密にしている場合があります。
この場合、債権者から自宅宛に完済証明書が送られてくると、家族に任意整理していたことが発覚する恐れがあります。
和解後の支払いを弁護士に代行依頼している場合は、完済証明書は基本的に弁護士事務所に届きますので安心してください。
それでも心配な方は、依頼している弁護士に対し「完済証明書は事務所宛に郵送してもらってください」と希望を伝えておくと良いでしょう。
弁護士に頼まず自分で支払いしている場合、完済証明書を自宅以外の場所に送ってもらえないか債権者に直接相談してみることをおすすめします。
まとめ
任意整理すると和解後の支払いが残ります。
その支払いを終えると、ほとんどの場合債権者から完済証明書が送られてきます。
完済証明書とは、債権者が発行する書類で、借金を完済したという証明書のことです。
家族に内緒で任意整理した場合などは、完済証明書の郵送先を自宅以外に指定しておく必要があります。